2017年10月29日日曜日

第57話 宝島!吐噶喇列島縦断!~前編〜

今年の7月、初めて吐噶喇列島の諏訪之瀬島へ。それから早2ヶ月。

また、

吐噶喇列島に、

行ってしまった!!

55話で言っていた続編が本当に書ける事に。

今回行ったのは吐噶喇列島最南端の有人島、宝島。トレジャーアイランドです!
吐噶喇列島って?という人はとりあえず第55話をどうぞ。


前回諏訪之瀬島に行った事で、吐噶喇列島へのハードルが大分下がり→→私は宝島へ行く事を決意!なぜ宝島に行こうと思ったか。別に宝探しに行ったわけではなく、その理由は~

吐噶喇列島最南端の島だから行ってみたい!

という単なる好奇心。そして何より

あの青くてキレイな海に飛び込みたい!!
と思ったから。とにかくそれが理由でした。
日本のみならずキレイな海って世界中にたくさんあるんですけど今行きたいのは吐噶喇列島。しかも鹿児島県ですから!



宝島は吐噶喇列島最南端の有人島。フェリーで何と片道13時間程かかる…。前回の諏訪之瀬島より4時間も長い。この超長い船旅に今回は友達が一緒でした。
私は諏訪之瀬島は退屈させると思ってたので誰も誘いませんでした。だけど「宝島だったらちょっとは海とか楽しめるかなぁ」と思って、とりあえず声をかけてみたら…「行く!」と。ただ、旅好きとはいえ吐噶喇列島の事などほとんど知らない友達には
「フェリーで片道13時間くらいかかるよ!基本的に何もないよ!それでも来る?」
と念を押して何回も確認しました。一般的に思う観光地やリゾート地へ遊びに行くのとはちょっとワケが違うのでそれなりの覚悟で!と。それでも付いて来た友達のおかげで前回とは違う楽しさがあり、今回も最高の吐噶喇旅となりました。



今回もライトアップされた姿がかっこいいフェリーとしま!
宝島まで片道¥8,020。往復で¥16,040になります(2017年9月現在)。
今回も22時半頃フェリーに乗り込み、自分たちのシート番号を確認。乗船率はそんなに高くなく割と空いていたので私たちのエリアに他のお客さんはおらずシートに余裕がありました。
そして23時、定刻通り吐噶喇列島に向けてフェリー出港。宝島までの片道13時間の旅が始まります!


もちろん出港を見守るため外に出た私たち。動き出したフェリーにテンションが上がり、港の作業員の方々に手を振ったり、写真撮ったり、近くにいたおじさんに写真を撮ってもらったり。
その後、受付のところにある吐噶喇列島の各島のスタンプを手帳に押しました。前回帰る頃知り、次フェリーに乗る時は友好島民の会の手帳に押そうと。
※十島村には友好島民の会というものがあり、簡単に言えば吐噶喇列島のファンクラブみたいなもの。私は今は入会していませんが、かつて入会していた時期があり、その時の手帳をまだ持っていたのでせっかくだしこの手帳に押す事にしました。

そしてレストランで小腹が空いた友達のラーメンを食す姿を見守っていたら、さっき写真をとってもらったおじさんもいて、去り際にパンをくれました。仕事で来ているおじ様4人組。平島で降りるそうです。
フェリーのレストランは23:30まで。時間になったので外のベンチへ移動。そして口之島入港に備えて就寝。



夜がまだ明けない5時過ぎに口之島に到着。
その後も順調に中之島、諏訪之瀬島と続き→→→
私は諏訪之瀬島に着いた時に会いたい人がいました。
そう!7月に来た時にお世話になった民宿のおばさん!島民総出でフェリーの入港を見守る吐噶喇列島。いるんじゃないかなぁと思ってたら…いました!いました!おばさん発見!!およそ2ヶ月ぶりの再会。私のことは何とな〜く覚えていてくれていました。


そんな再会終え、フェリーはさらに南下。前回は諏訪之瀬島までだったのでここから先は未知の世界!わくわくしながら次の平島に到着。ここで昨夜知り合ったおじ様たちが降りていきました。
さらにフェリーは進み、次の島は悪石島。ここ悪石島では“悪”と書かれたTシャツやヘルメットを身につける人たちが!話には聞いてはいたけど本当にそうでした。とても皆さん“悪”には見えないんですけどね。後ろに書かれたこの“悪”Tシャツが面白かったので、その人たちに後ろを向いて並んでんでもらい“悪”Tシャツを撮らせてもらいました。悪・悪・悪…。

次に着いた小宝島は吐噶喇列島の有人島の中で一番小さい島で、自転車で島を回っても20分くらいらしい。
妊婦が寝ているように見えるこの島は名前の通り「子宝に恵まれる」という伝説があるそうです。ちなみに鹿児島県には他にも“小宝空港”という愛称で呼ばれている空港もありますよ!
そしてこの小宝島の海のキレイな事!!キレイな水色でキラッキラッしてました!


小宝島を出ると次はいよいよ目的地の宝島!徐々に近くなる宝島の港。
そして見えてきました!これ!
巨大壁画!来た人は皆この壁画に圧倒され、そして感動する事でしょう!
この壁画をみて宝島感が一気に上昇!!鹿児島からおよそ13時間!遂に宝島に到着です!!

宝島に上陸し、まず民宿のおばさんを探す。「着いたら電話して」と言われていたけどいました、港に。名前が書かれたプレートなしで民宿のおばさんと何の問題もなく出会えるってさすが吐噶喇列島!

今回お世話になった民宿は“みずほ荘”。民宿は古く、お風呂やトイレが離れにあるけど、おそらく宝島の民宿の中で一番安く、一泊3食付きで¥7000(2017年9月現在)。
※ちなみに“サンゴ礁”という民宿もオススメらしいです。フェリーで会った人が何人か言ってました。

民宿に着いたのが12時半頃で早速お昼ご飯。この時、おばさんが「13時から無料の観光案内があるけど行く?行くなら連絡してあげるよ」と。そんなものがあるのか!と、海に入ることしか考えてなかった私たちはせっかく来たし行けるのであれば行きたい、という事で観光案内してもらうことに!

13時、村の中心部であるコミュニティセンターに集合。
民宿から徒歩3分ほど。売店や出張所、自動販売機なんかがあるところです。ちなみにここ宝島の売店は吐噶喇一、品揃えの良い売店だそうで、確かに離島の売店にしてはかなり大きかった。ただ、営業時間が決まっていて且つ短かいので行きたい人はちゃんと時間を確認しておきましょう。
観光案内の参加者は私たちの他に4人いました。同じ民宿に泊まっていた鹿児島大学の先生と生徒たち。彼らと一緒に行くことになりました。結果的に皆でワイワイ楽しかったです。

観光案内をしてくれたのは宝島観光ガイドの前田さんというかわいらしいおじ様と地域起こし協力隊のジュンコさんという超元気な女性の2人。2台の車に別れ、まず向かったのはこちら!
郵便局。ここは本来ルートじゃないのですが私たちが寄って欲しいと頼んだら最初に連れて行ってくれました。ここで何をしたかったかというと、これが欲しかったのです!
この日付印が欲しくて宝島からハガキを出そうと行く前から決めていたので、友達とお互いにハガキを出し合いました。宝島のスタンプもありましたよ。
おそらく同じフェリーに乗っていたであろうこのハガキは私が鹿児島に帰って来てから2日後に届きました。諏訪之瀬島の郵便局は7月に行った時は建設中でした。郵便局がない島の印はどうなるんでしょうかね。


郵便局を後にした私たちは牧場を通ってイマキラ岳を望むスポットへ。ジュンコさんがこの先の小道を行くと海岸に出られるというので、前田さん以外の皆で行くことに。ここで「ここは宝島だった」と改めて思うことが。「ハブがいるかもしれないからこの棒を振っていこう」的な事を言っていたので一瞬ドキッとしました。そう、吐噶喇列島の小宝島と宝島にはハブがいるのです。沖縄のハブに比べて毒性は低いらしけど、もちろん噛まれたくはない…。実際大丈夫だったので良かったです。ちなみにハブを一匹駆除すると¥500の稼ぎになるらしい。

この小道、結構足場が悪く簡単な登山みたいになったのでスニーカーで行かなかった事を悔やみまた。観光に行く時は好奇心次第ではどこに行けるか分からないのでスニーカーで行く事をオススメします!
でもこの小道を進んだ先には絶景がありました!!


海が広がり、大きくてワイルドな岩(岩と言うのか分かりませんが)がどーん!と構えていました。ものすごい存在感!ここは夕日をみるスポットの一つでもあるそうで、ジュンコさんはよくここへ夕日を見に来るらしい。絶対キレイ!!


その後、南国らしい植物、アダンを見てパチリと写真!


そのアダンの先に広がる海に徐々に近づく。そして海を目の前にした私は絶叫しました!!!


ヤバイ!
この海キレイ、キレイすぎる!!
今すぐ飛び込みたい!!!


飛び込みたくなるこの青さ!!
私たちは大間泊(おおまどまり)という小さな漁港みたいな所に来ていました。この海のキレイさ、何とも言えないっっっ!!!

そうです!
こういう海に飛び込みたくて、
13時間もかけて、宝島まで来たんですよ!!!

という事で、飛び込みました!私たちだけ。鹿大の人たちは既に飛び込み済みでした。
ここは足がつかないくらい深いんですけど皆いるし、多少は泳げるし、もう恐怖感なんてなかったです!でも泳げない人は控えましょうね。
泳げない友達は最初は見てるだけでしたが、ここでジュンコさんが…

なんと!
浮き輪を持っているではないですか!!

なので友達も海に入る事が出来ました。
さらにシュノーケルのグラスも持っていたジュンコさん。私たちは海底のサンゴも見ることが出来て、もう感動しまくりでした!!海の透明度高っ!
ただ、ここで痛恨のミス!せっかく持って来ていた水中で使えるカメラを民宿に置き忘れてきてしまい、水中写真を撮り損ねました。もうこれはまた来いって事ですかね!
それから、宝島に行って泳ぎたい人は水着来といた方がいいですよ!どこで飛び込みたい海に出会うか分かりませんから!洋服でも構わないという人は洋服のままでどうぞ。

こうして、宝島で一番やりたかった事、出来ました!!

テンションが上がったまま次に向かったのは鍾乳洞。ここで何か足の裏が痛いなと思って見たらざっくり切れてました。おそらく泳いだ時に裸足だったのでそのまま陸で切ったんでしょうけど気づかないくらいテンションが上がってたのかなぁと思いました。

この鍾乳洞キャプテンキッドの財宝が隠されているという伝説があるらしいです。結構大きくて奥行きもありますが進むのは結構勇気が必要な感じでした。

この後行ったのはイマキラ岳の展望台。ここからの景色も文句なしの絶景!トカラ馬の展望台がありました。

そこから小さく見えていた荒木崎灯台にもその後行きました。
灯台に行く時は牧場を通るので柵がしてあるのですが、これを自分で開け閉めしなければなりません。つまり勝手に入っていいそうです。でも普通柵がしてあったら入っちゃいけないと思いますよね。自分たちで行ったら入ってなかったかもしれない。
その灯台に行く途中は牧場なので牛がいました。この牛がまた立派な事。大きな牛がいっぱいでした。そして人に慣れてるのか長閑すぎるのか牛が道を塞ぎ、なかなかどいてくれません。しかし、それをなぜかジュンコさんが回避。牛を誘導してくれました。ジュンコさん、すごい!

展望台の手前は歩きで行くのですがここにもハブがいて、前田さんがめっちゃ叩いてました。こうやって島の人は駆除してるんですね。

この他にも宝島港(ここでは泳いでません)、大きなガジュマルの木、牛の牧場(ここはたまたま)、大籠海水浴場(通っただけ)、大池遺跡に行ったりしました。


遺跡が最後の観光ポイントで観光案内は終了。前田さん、ジュンコさん、ありがとうございました!!時間にしておよそ4時間(13時~17時)。とても濃くて楽しい宝島観光でした!
今回私たちはたまたま民宿のおばさんに教えてもらえたけど、観光案内を希望する時は宝島の出張所に連絡すればいいそうです。

一旦民宿に戻った私たちはさっき通った大籠海水浴場へ。観光は終わったのに前田さんが送り迎えをしてくれました。
しかし、もう夕方だったので太陽が沈みかけ、海の青色もなく、さらに海に入ったものの上がったら寒かった…。なのでちょっとだけ遊んで帰りました。夕日もキレイでしたけど、昼間に行けばエメラルドグリーンのキレイな海を見られる事間違いなしです!

その後少し売店に寄り、一旦民宿へ。
19時の夕食までに間に合いそうだったので村の温泉“友の花温泉保養センター”へ。この日は空いていました。というのも、この温泉は毎日空いているわけではなく、不定休。入浴料は一人¥300で、入口の箱に入れます。つまり、お釣りはないのできっちり100円玉を3枚持っていきましょう。温泉は茶褐色だったので鉄だと思ったのですが鉄ではなく、塩の温泉みたいです。

こうして、夕食後、今回も心が豊かになるくらい感動で駆け抜けた一日が終わる。



後編に続く…