―そのとき、13歳の少年は神になる―
なんとも映画のサブタイみたいなこの一文。
鹿児島県の大隅半島に位置する肝付町高山市(こうやまし)。
毎年10月の第3日曜日に“高山やぶさめ祭”が開催されています。その肝付町のHPにこのお祭りの説明とか書いてあるんですがそこにこの一文が載っていました。
前から一度は観てみたいと思っていたこのお祭り。実際行ってみて思った事…
かっこいい!そして何か感動する!!
この祭の騎手は毎年その年の中学2年生の男の子が務めるそうです。
流鏑馬は午後2時開始。四十九所神社の前で行われます(祭自体は朝からやっていて色んなイベントや武者行列のパレードなんかもあるようです)。
鮮やかな衣装とあやい笠を身にまとい、白塗りの化粧をした少年が馬に乗って登場する…観客の目を引くのは言うまでもありません。登場した時は観客全員釘付けです。
弓受けの儀によって神の使いとなる騎手は神馬と共に馬場を駆け抜けます。その距離およそ330メートル。最初、矢は放たない空走りをして、その後3回駆け抜けて合計9本の矢を放ちます。五穀豊穣などを祈願して行われるこのやぶさめは、その9本全てを当てるのではなく、敢えて1本外し、8本当てれば一番良いとされているそうです。
この祭では普段この肝付町の高山にこれだけの人が集まる事はないんじゃないかくらい、たくさんの観客が集まります。そんな大勢の観客を前に騎手を務める少年は相当なプレッシャーを感じる事でしょう、不安や緊張もあるでしょう、そんな中でやり遂げる姿を観るのは本当に感動ものです!
どこで観ようかとウロウロした私。始まる前に紙吹雪が舞うと言っていたので、「そんな幻想的な絵を観たい!」と思い、まずはスタート地点にスタンバイ。しかし、矢を放つところも観たいと思い、結局、一番的の所に移動しました。
しかし、既にたくさんの人が自分たちの場所を確保していました。始まってしまってからは良い場所は取れません。私はかろうじて人と人との間から見る事が出来、カメラも構えられました。するとここで有難いことが!私が一生懸命背伸びをしたり、カメラの位置確保をしようとモゴモゴ動いていたら前にいたおじさんが「前に来るね?」と場所を譲ってくれました。なんて素敵なおじ様!このおじさんの奥さんがカメラを構えていて、自分は写真は撮らないから~と譲ってくれた感じでした。
そして…
いよいよ第一回目の疾走が始まりました!
一瞬を逃すまいとカメラを連写モードにし、構え待ちました。
…来た!!!
騎手は一番的に矢を放ち、見事に命中!観客の拍手が沸き起こりました!!皆感動!
そのまま疾走を続けましたが途中で落馬。大した怪我ではなかったようですが本人や関係者はそんな事が起こるかもという予想はついていた事でしょう。それでもこの大役を引き受ける事はすごい勇気だと思います。
何とか弓を放つ姿を写真に納める事が出来た私は2回目の疾走は観ずに会場を出ました。皆の帰りの大移動と重なると渋滞にはまりそうだったので。
ちなみに、今年は3本命中だったそうです。
やぶさめ祭の会場にはたくさん駐車場がありますが会場に近い駐車場が良い方は早めに行くようにしましょう。午後に行っても近場の駐車場は空いていません。
最後に…馬場は砂や土が盛ってあるので神社前など場所によっては結構ほこりっぽい所があります。気になる方はマスクがあるといいでしょう。あと天気が良いと結構暑いので帽子や飲み物を持って行くなり暑さ対策も忘れずに。来年秋の祭見学の候補になりましたか?
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。