2016年5月16日月曜日

第33話 過去の噴火の規模を伝えるもの





鹿児島市を代表する観光名所の一つ桜島。このブログでもこれでもかって言うくらい登場しています。
桜島の観光名所と言ったら、湯之平展望所や埋没鳥居、足湯、赤水展望広場など色々あり、行くだけでも何か面白いと思えるような所です。
もちろん私も数えきれないくらい桜島へ行った事があります。
そんな私でも「桜島のこんな所にこんな物があったのか!」と、最近見つけたものがあります!というか講座に参加した事でそれを知りました。


桜島の南側、国道224号線沿いに「鹿児島市東桜島合同庁舎」があります。


看板も出ているし、市の建物なので分かりやすいと思います。

そしてそこにあるもの、それは…


コレです!!

何だと思いますか?

答え→→→
桜島が爆発した際に飛んで来た噴石なんですって!!


こんな大きなものが飛んできたらひとたまりもないですよね!!!
今でも噴火や爆発は日常ですが、さすがにこんな大きな噴石が飛んで来るのを体験した事はありません…


昭和59年(1984年)、南岳が爆発(現在、最も噴火活動が活発なのは昭和火口です)
中規模の爆発だったにも関わらず噴煙の高さは4000mに達し、2m~子供のこぶし程の噴石が噴出。そして、その際、周囲がおよそ5mもあるこの噴石がこの近くの農道に飛んで来たそうです。
大きな噴石が集落に飛んでくるという事は今日までの桜島の噴火の歴史の中で何度もあった事ですがこうやってこんな大きな実物の噴石を実際見るという事はなかなかあることではありません。もちろんこんな巨大な噴石は見られない方が良いにこしたことはありませんが。
でもこの大きな噴石を分かりやすく残す事で火山と共存して暮らす人々の生活がそこにはあるという事や噴火に対する意識を高める事などを再認識できるわけです。後世の人に何かを学び取ってほしいからあるんですよね。
ちなみに、去年の8月、噴火警戒レベルが4に引き上げられたのは、この程度の噴石が飛んでくる可能性があったからだそうです。

鹿児島市内に住んでいる人でもこの噴石が残されているという事を知らない人は多いと思います。なぜなら、わざわざ桜島の合同庁舎になんて行かないですもん。わざわざ噴石が残ってるよ!なんて話聞かないですもん。観光名所でもないですし。



でも、桜島の噴火の歴史を伝える貴重なもの。
「絶対に合同庁舎に行った方が良いよ!」というわけではなく、今後、あなたが桜島を案内する事があった時、参考の一つになれば…と思っています。


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